とある兄弟の日常

 年の瀬、兄弟たちは茶の間でみかんを食べながらテレビ番組を見ていた。番組のレポーターが次の年の到来を喜ぶようにアナウンスをしていた。

「今年も終わりが近づいてきましたね〜、そういえば今年は丑年でしたが牛を食べ過ぎて病気になった人もいるとか。そうなったらもうジゴウとかジトクって奴です!来年もいい年になるといいですね!よろしくね〜!!」

「だってさ!ルイージ!俺たちもきのこの食べすぎには気をつけような!」
「兄さん……干支にきのこはないよ…………」
「……すまん…………ま、まあそんな事はほっといて早く次のステージに行こう!」
「……でも兄さんライフ0だよね………………」
「あ…………」
「……ごめん……1upきのこ採ってきて…………」
「……うん……」
「……あ!ルイージ!」
「ん? なに?」
「…………あけおめ……」
「――――こちらこそよろしくね兄さん!」
「ッッ!!!――――あれ?……ハハッ!おかしいな……涙が……涙が止まらないよ……なんでだろう……」
「(――――兄さん――――)さっ!兄さん元気出して!!!きのこなんてすぐとってくるさ!」
「そ、そうだな!!がんばれルイージ!」
「いってきまーす!!!」

……その後……弟が毒キノコにかかって狂死したという手紙が届いた。あれから二年たっていた。……手紙には1upきのこが添えつけられていた――――。……いつか……いつか!!!……届けてやるよお前にも!!!